管理職やプロジェクトリーダーなどのポジションに就いている方は、部下やチームメンバーのタスクマネジメントを行わなくてはいけません。スタッフごとのスキルや能力を考慮し、適切な役割とミッションをアサインした後、各タスクの進捗状況を管理して目標達成を実現するためには、タスクマネジメントが不可欠です。
しかし、新人の管理職やリーダーの場合、タスクマネジメントが未経験という方も多いでしょう。そこで今回は、タスクマネジメントが必要な理由と実施するための5つのポイントを解説します。ぜひ参考にしてみてください。
▶タスクマネジメントの意味と必要な理由とは
まずタスクマネジメントがどのようなものか理解してもらうために、概要と必要な理由を解説します。
・タスクマネジメントとは
タスクマネジメントとは、簡単に説明するとタスクの進捗状況を管理することです。スケジュール通りにタスクを完遂し、目標を達成するためにタスクマネジメントが実施されます。
タスクマネジメントの範囲は部門やプロジェクトといった大きなものから、個人レベルのものまでさまざまです。ただし、範囲内のタスクを棚卸して、重要度やスケジュールを把握し進行管理を行うという面については、どちらも同じといえるでしょう。
タスクマネジメントがスムーズに行えるようになれば、タスクの抜け漏れがなくなり、スケジュール内に効率よくタスクを完了できる可能性が高くなります。また、チームメンバー全員でタスクマネジメントを行うことで、遅延したタスクや重要度の高いタスクが可視化されるため、フォローアップしやすくなる点がメリットです。
なお、タスクマネジメントは「To Do」と同じものだと思われがちですが、相違点があります。やるべき業務を可視化するという意味においては、タスクマネジメントもTo Doも同じです。しかし、To Doはあくまでもやるべき業務のリストアップであるため納期が設定されていないことが多く、先延ばしが可能な点がひとつの特徴といえるでしょう。これに対しタスクマネジメントはタスクごとの納期が設定されているため、先送りできない点がTo Doとの最大の違いです。
・タスクマネジメントが必要な理由
タスクマネジメントが必要な理由は、端的にいえばタスクを効率よく完遂させるためです。
タスクマネジメントを実施することにより、すべてのタスクと納期が可視化されるため、抜け漏れを抑制できます。また、タスクごとの優先順位も明確なため、効率よくミッションをこなせる点もタスクマネジメントのメリットだといえるでしょう。
このようにタスクの内訳と納期、優先順位がすべて可視化されており、それを俯瞰してみられるため、自分やプロジェクトメンバーが効率よく作業を行えるようになるのです。少子高齢化で労働人口が年々減少傾向にある日本企業においては、少ないリソースを有効活用することが求められています。
そのため、多くの企業がタスクマネジメントを実施して、業務効率化の実現に取り組んでいる状況です。
▶タスクマネジメントを実施する5つのポイント
タスクマネジメントを実施する際には、以下5つのポイントを押さえることが必須です。それぞれのポイントについて解説します。
1.タスクの棚卸
まず、ミッションや目標を達成するために必要なタスクを洗い出しましょう。
このとき「事務処理」「開発」といったざっくりした内容ではなく「〇〇の集計」「データ集計」「〇〇機能の開発」など、可能な限り業務内容が明確にわかるように入力することがポイントです。ミッションやプロジェクトの大きさによって、どこまで細分化するかは異なりますが、タスクマネジメントを行うメンバーが一見して内容を理解できるように入力しなくてはいけません。
2.タスクのプライオリティを確定
タスクの棚卸が終わったら、タスクごとのプライオリティを確定させましょう。
タスクのプライオリティを決める際には、タスクの緊急度と重要度のマトリクスを準備して、それぞれの優先順位を決めることが一般的です。それを踏まえ、基本的にタスクのプライオリティは以下の4つにカテゴライズされます。
・重要度、緊急度ともに高
・重要度高、緊急度低
・重要度低、緊急度高
・重要度、緊急度ともに低
上記は上から順番に優先順位が高いものです。タスクのプライオリティを確認しながら、優先順位が高いものから進めていきましょう。なお、タスクのプライオリティは日々変化するので、適宜アップデートすることも重要です。
3.スケジュールの設定
次は具体的なタスクのスケジューリングと担当者のアサインです。
スケジュールの設定を行う際には、WBS(Work Breakdown Structure)と呼ばれるガントチャートのようなツールを活用することが多いでしょう。
タスクごとの納期と細かい作業のスケジュールまでブレークダウンして設定することがポイントです。また、タスクの開始日と完了日を管理することも忘れないようにしましょう。
4.メンバーのアサインとタスクの実施
タスクのスケジュールが設定できたら、メンバーのスキルや経験を鑑みて、適切な人材をアサインします。
タスクをアサインしたスタッフには、きちんと指示命令を出すことが必要ですが、すべての作業ごとに毎回実施することはやめましょう。あまりにもマイクロマネジメントになりすぎると、メンバーが指示待ちになって自走してくれなくなる可能性が高いためです。
また、自分にアサインされたタスクだけをやっていればよいのではなく、部門やプロジェクト全体のタスクを把握し、遅延が発生しているものや優先順位が高いものに対してフォローアップへまわることも目標達成には欠かせません。
5.進捗確認の実施
タスクをアサインして業務が進行しはじめたら、定期的に進捗確認を実施しましょう。タスクのプライオリティと納期を確認し、遅延しているものがないか確認します。
もし遅延が発生している場合は、ほかのメンバーにフォローアップさせたり、スケジュールを変更したりする調整が必要です。タスクの抜け漏れが発生しないように厳重に管理しましょう。
▶プロジェクトの成功に欠かせないタスクマネジメント
タスクマネジメントはプロジェクト管理など多くのメンバーが関わる業務には不可欠です。また、自身のタスクを管理するために使用することで、滞りなく自分のタスクをこなせるようになるので、ぜひタスクマネジメントを自在に使える能力を養いましょう。
なお、タスクマネジメントにはタスク管理ツールの活用がおすすめです。中でも豊富な機能とツールとしての使いやすさを兼ね備えた総合タスク管理ツール「タスクワールド」であれば、視覚的・直感的な操作によって、すべてのプロジェクト・タスクをスムーズに管理でききます。
また、サポート体制も充実していますので、はじめてタスク管理ツールを導入する場合でも安心してご利用いただけます。タスクワールドは無料トライアル期間を提しているため、ぜひお気軽にお試しください。